社会人に引きニートは含まれますか?③
社会人って一体なんだ?なんてことを考えるのはおそらくその言葉の曖昧さ不可解さに直面した時でしょう。
僕がその時彼と話していて、(多くの人はそうだと思うけどニートのことなんてよく分からないし、憎む人だっている)彼が僕を例えば理解しようとしている、とかそんなことは全然感じませんでした。
彼は僕が矛盾していると言いました。
いくつかのやり取りの中で確かに僕は矛盾したことを言ったのかもしれないです。
あまり働きたくないが、親に迷惑もかけたくないから働かなきゃって思ってるだの、最悪生活保護だの言っていたかもしれない。(よく考えたらそんな簡単に生活保護貰えるわけがない)
要するに彼の言いたいことは働けよってことだけだったのです。
僕は親からも似たようなことを散々言われ続けているのであまり熱心に反論したりはしなかったのです。
結構話を聞いていなかったと思うし、それで矛盾したこと言ったんだと思います。たぶんその流れで、彼がいい加減話を辞めなくて少し苛立ったのかもしれないですけど彼が社会人がどうの、社会人になろうとかそんなことを言ったのかもしれないです。
それで僕はいや俺は生まれた時から社会人だよ、なんて言ってしまったのです。
すごくどうでもいいことなんですけどね。
案の定というか彼は何を言ってるんだこいつはみたいな反応をしましたし、その後だってこの一連の話が終わった次の日だってお前は生まれた時から社会人〜みたいに言ってきましたし、我ながら意味のわからないことを言ってしまったと思いました。
でも後々になって何で自分はあの時あんな反応をしたんだとか、色々考えていて、やっぱり社会人って言葉がどうやって使われているのかとか考えた時、彼の考える社会と僕の考える社会では違うものなんだろうなと気づきました。
というかあの時そう思って生まれた時から〜なんて妙なこと言ったんでしょう。
僕はよく自分でも気づいてないことを先に口に出して後から自分がどう考えているのかわかります。まあみんなそうなのかな。
まあどういうことかと言うと例えば僕はニートになった時とか自分がいまどんな状況か知りたくてニートについての本とかネットとかそういう情報を仕入れたりして、社会には自分と似たような、けれど色々な理由で家にいる人達がいることがわかって、会社とか外の世界だけじゃない世界があることを知ったんですよ。で僕にはそれらを社会から外そうだなんて思えなくてそれらみんなひっくるめて社会だって想いがあるんですよ。
だから彼の言葉からそんな人達(確かに僕だって他のニートや引きこもりの人を直接見たり会ったり数を数えて、そうして考えた結果、取るに足らないんだとかって確認したわけじゃないけど) がまるで考えられてないような社会人って言葉が、許せなかったんだと思います。
でも言葉としては彼の使い方の方が正しいんですよね。だって生まれた時から社会人って使い方変だって僕も思うので。
社会人だから社会人として、もう社会人なんだから。
そうやって僕らは互いに確認しあっているのかもしれないですね。これでいいよね?間違ってないよね?とか。或いはもっと強烈に、こうするように合わせろよって。
もちろん社会人としてのマナーには結構最低限守るべきことだと思うことだってありますけど、それが人として守るべきなのか、そんな都合のいい社会人である必要ないのか、微妙なとこでしょうね。
なんてことを最近になって社会人が身近になって違和感を抱いて考えたことです。
こうやって人をあるべき姿に当てはめようとすることは結構微妙な問題だと思います。それが効果的な時もあれば不適切だという場合もある。
彼は僕を労働させようと思って社会人というある種の規範的意識に訴えようとしたんだけど、やっぱり失敗しているよなあって思います。
僕はやっぱりもし他のニートに対して働くことを説く時、社会人なんだからとかいい歳なんだから、なんて言いたくないなあという感じです。
やっぱりそんなことわかってるよ!って思いますからね僕も。もしかしたらニートとか引きこもりの方が必要以上にそういったものに囚われてがんじがらめになっているかもしれないですからね。